個人同士の直取引もできるが
株 直取引上場株公開株
証券会社の仲介なしでも、株式は買える。個人と個人の間でも原則として自由だ。
それならば、証券会社への売買委託手数料を支払わなくて済むからトクじゃないか、と言う向きもあろうが、実際にはトラブルに巻き込まれたり、面倒だったりすることも多い。最も注意しなければならないのは、盗難株券とか偽造株券など「事故株券」をつかんでしまうことだ。
株券は発行会社によって大きさや形状が異なることがあり、本物かどうか一般の人には識別しにくい。また、盗難されて被害届けが出ていたとしても、個人投資家が知ることはなかなか難しい。
それでも、盗難株の場合は知らずに買ったことが立証できれば、裁判など所定の手続きを踏めばおカネが帰ってくることもある。
しかし、偽造株券の場合は、サギに会ったも同然で、売った相手を捕まえない限りおカネは戻らず、泣き寝入りするしかない。
親しい友人同士の間でも、注意が必要だ。
まず、しっかりした証拠書類(譲渡証書)をつくり、目付け、1株当たりの金額などを記載し、捺印しておくことだ。売買した値段がそのときの時価よりも相当に安い場合には“贈与”が行なわれたとみなされ、贈与税がかかってくることもありうるからだ。 したがって、上場株、公開株など市場で売買されている株式については、証券会社を通して買うのが安全なのである。 未公開株の場合はどうか。政治家が公開前の株式を取得し、公開後にいくらもうかったなどと言う話が時々話題になるが、公開を予定している発行会社には公開時の裏方として幹事証券会社がついていることがほとんどだ。したがって、この場合は幹事証券会社に手数料を支払わなければならない場合が多い。
市場への公開がいつになるかわからないような未公開株は、よほど親しい友人に頼まれるような場合を除いて買わないほうが無難だ。世の中には、そうそうオイシイ話はころがっていないと思っておくべきである。
従業員持株会に入ったり、信託銀行と特別な契約を結んだりして証券会社に行かなくても株式は買えるが、単に「手数料」をケチる目的だけで個人間の直接取引を行なうのは考えものなのである。
*売買委託手数料 投資家が株式を売買する際に証券会社に支払う手数料。
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