TOPIX、日経平均とは
TOPIXとは日経平均とは東京証券取引所
日本の株式市場の代表的株価指標と言えば日経平均(東証一部225種)とTOPIX(東証一一部総合株価指数)とされている。
確かに投資家なら誰でも知っているし、中学生でも何回かは耳にしているという点では代表的な指標だが、株式市場の実勢や基本的な価値を反映しているかといえば、疑問点がないわけではない指標なのでもある。
まず、日経平均は東証一部225種(日経平均採用銘柄)の平均株価×(ダウ)倍率が計算式であるが、東証一部上場銘柄数はいまや1360銘柄近いから、カバー率は16〜17%にすぎない。これではたして東証一朝の株価実勢を反映していると いえるのかどうかである。
反面で、日経平均はEPSxPERx倍率に分解でき、予想PERと(ダウ)倍率は日本経済新聞朝刊の「マーケット総合1」に毎日載っているから、予知PSは簡単に算出できる。1999年11月11日(日経平均1万8327円28銭)時点で、日経平均の予想PERは79・96倍、(ダウ)倍率20・944だから、予想EPSは10・94円であるoEPSつまり1株当たり利益やPERに注意を払う投資家なら、決して割安な水準ではないことはすぐわかるはずである。
それに加え、225種のなかにソニー、ホンダ、富士通、トヨタ、ブリヂストン、キヤノンといった高株価のいわゆる国際優良株が含まれ、これらを意識的に買い上げることによって日経平均を上げることも可能だ。
一方、TOPIXは、1968(昭和43)年1月4日の終値を基準としてスタートした株価指標で、現在の時価総額÷基準時の時価総額×100が基本計算式である。時価総額がベースだから、個別銘柄の値動きにさほど左右されないという点では市場実勢を反映しているともいえる。 東証ではTOPIXの体系を図のようにきめ細かく分類している。
まず、時価総額と流動性の特に高いCore30、次いでCore30に次ぐCore70があり、この2つを合計したものがTOPIXlOOである。 このTOPIXlOOに次いで時価総額や流動性の高い400銘柄(TOPIXMID400)があり、TOPIXlOOと合わせてTOPIX500となる。残りはTOPIXSma脱して計算されている。 合計すると、TOPIXの株価指標は7種類あり、それぞれに指数が毎日公表されているのである。
しかし、新聞特に影響力の大きい全国紙で、毎日の株価指標欄にTOPIXの7つの指数すべてを掲載しているのは産経新聞だけである。他の全国紙はTOPIX総合だけで日経平均についても、日本経済新聞以外は単に225種平均株価として扱っているだけにすぎない。
どちらも“商品”の1つ
どうして、こんなことが起こっているのか不思議に思う人もあるはずだが、原因は2つ考えられる。 第1は、日経平均が先物取引の“商品”として、大阪証券取引所、SIMEX(シンガポール)、CME(シカゴ)で毎日売買の対象となっていること。
株価指標が“商品”となって売買されても悪いわけではないが、日経平均の場合には、先物の動向がしばしば現物指標に影響を与えることがある。225種の構成銘柄の単純平均をベースとしているだけに、巨大化したグローバル・マネーのサジ加減1つで、日経平均株価そのものを“つくる”ことも可能なのではないか。TOPIXも東証の先物取引の対象商品ではある。
だが、こちらは総額400兆円を超える東証一部の時価総額をベースとしているから、簡単には操作できないはずだ。
第2は、日経平均は元々は東証ダウ平均として、1949(昭和24)年の東証再開以来使われてきた株価指標だったが、TOPIXの導入に当たって廃棄されたものである。
しかし、戦後の東証再開以来の連続性のある株価指標だけに惜しむ声があり、一時、日本短波放送が引き継ぎ、その後、短波放送の親会社にあたる日本経済新聞が引き受け、連続性があるという意味では重要な株価指標として育ててきた? わけである。
いずれにしろ、TOPIXも日経平均も日本を代表する株価指標ではあるが、あくまでも平均であり、その動向に一喜一憂するのは愚の骨頂である。それよりも、時価総額や売買代金や売買高、単純平均などの動向を冷静に観察して、日本の株式市場が活気があるのか沈滞しているのかを判断するほうがよほど現実的といえるのである。
*ダウ倍率 株価指標としての連続性を保つため、権利落ちなどの株価ギャップを修正するダウ式の倍率。
*日経平均日本経済新聞が毎日算出している東証一部上場銘柄の指標。
*東証 東京証券取引所。
*ダウダウ・ジョーンズ。ダウ式修正平均株価の発明者。ニューヨーク・ダウ工業株30種平均株価もこの方式で算出されている。
*EPSl株当たり(年間)利益。
*PER 株価収益率。
*先物取引 将来の一定時期(3か月後とか)に決済することを約束して行なう取引。
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